LE GARAGE Motoring Collection:FIAT official wear by RITES

ル・ガラージュが選りすぐった品々の中から、
こだわりの逸品をさらに掘り下げてご紹介。
今回は発売開始で話題沸騰のFIAT500に
ちなんでFIATのオフィシャルウェアを
クローズアップしました。

FIAT official wear by RITES

FIAT official wear by RITES

  •  発表以来、多くの話題を振りまき、またFIAT社としても社運をかけたとでも言うべきNew FIAT 500。その発表前よりFIAT社のブランディングの中ではアパレルは非常に大切なアイテムなのだったという。確かに僕たちが普段見る情報源とは異なる方面からFIATのロゴが胸にあしらわれたフェルパ(スェットやジャージと言った方がおわかりかもしれないが)が注目され、FIATというクルマの持つこれまでのアイデンティティとは異なるイメージで、明らかにファッションとして日本でも広がったことは記憶に新しい。そう、着実にそうやってFIATは新しいブランディング戦略を浸透させていたのだ。

     今回、FIATがオフィシャルにウェアの制作を委ねたのはRITES。同じくイタリアのアパレルブランドであるが、何よりもRITESはFIATの意向をよく理解し、そのデザイン、コンセプト、そしてクォリティなど、どれを取ってもFIATのブランディングにピタリと合っている。FIATの未来の顧客層へのブランド戦略に「お洒落」というキーワードをアパレルを以て浸透させ、さらにFIATオーナーにはその誇りを持ってもらうという方程式をイタリアらしい、FIATらしさを活かしたところは流石に絶妙である。

     一着一着すべての随所にオリジナルとして作り込んだ「こだわり」を垣間見ることができ、イタリアならではの「粋」さ加減もエッセンスとして組み込まれている。特に「色」と「ロゴ」の扱いに関しては唸りたくなるほどの巧みさであり、それらを纏めあげてアパレルラインとしてシリーズ化してしまうところなど、アパレルに対する本気度もかなりのものであることがうかがい知れる。

     ターゲット年齢も結構幅広く20代はもちろん50代でもまったくOKなんではないだろうか。シルエットは近頃の路線に沿ったスリムなものでありながらTシャツでも素材からして明らかに「良い」ものがふんだんに使われていて、ただのプリントものなどではないことは素人目にも一目瞭然だ。刺繍やパッチの編み込み、ワッペンの色遣いとデザインの良さ。ちょいワルなオヤジどもの視線も釘付けにするであろうシルエットはまさに待ってましたと言わんばかりなんである。

     FIATがファッションに目を向けたのはイタリアという風土もさることながら「お洒落とクルマ」の関係を最も良く知っているからなのかも知れない。お洒落なひとはお洒落なクルマに乗っている。つまりライフスタイルの中での「お洒落」にはクルマも当然のことながら含まれているという思考だ。

  • FIAT official wear by RITES

     面白いことに随分と昔から色々な自動車メーカーが自動車本体以外のモノを作り、その自動車のブランドで発売してきた。特に目立つものとして、今でも多くの自動車メーカーが自社ブランドを冠して発売しているものに「バッグ」や「財布」がある。これらはいずれもそれぞれのこだわりが折り込まれ、しっかりと作られているものばかりだ。しかし、なんである。特に日本の顧客はそういった「バッグ」や「財布」は「ヴィトン」や「グッチ」「エルメス」をはじめとする「本来のブランド」を持つ。

     それらはあくまでフォーマル或いはセミフォーマルと呼ばれるラインであるのだとは思うが、そこが難しさとなっているのだろう。FIATはそのあたりもちゃんと理解していて、あくまでFIATのクルマと同じくカジュアルなラインで展開している。しかもカジュアルであっても本来イタリアが得意とするセンスやエッセンスを自ら理解し、それらを上手く調和させた上質なカジュアルとしてであり、展開に際して関わる人々にそれらの認識をまず浸透させた上で行っていることもブランディング戦略としてしっかりと考えられているようだ。

     FIATは完全なアパレルブランドと同様、今後毎年「春夏モデル」「秋冬モデル」としてRITESによるFIATブランドのアパレル展開を行っていくという。FIAT 500をテーマとしたラインも追加され、ボリュームも益々増えていくようだ。それらはやはりカジュアルなラインであるが、前述の通り絶妙なブランドの主張が生きている。FIATに乗っていなくとも、或いはこの先乗る予定は無くとも着たくなるようなテイストだ。

     FIATのこの戦略。クルマ好きのクォリティオブライフを提唱する僕たちにとって、またとないアイテムであることはひと目見ていただければお解りいただけるのではないだろうか。


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